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不安即安心
2017/11/27(月)
こんな話があります。修行中の僧・神光慧可は、「達磨さんが転んだ。」でお馴染みの達磨大師を訪ね、「私は心で悩んでいます。心に煩わされています。どうか、私の心を安心させてください。」と尋ねました。すると、達磨大師は、「お前は、不安で悩んでおるのだな。だったら、不安という物をここへ持って来なさい。」と答えました。しかし、慧可は、どんなに心に問いかけてみても、不安な心を見つけ出し、差し出すことができなかったのでした。達磨大師は、、「不安な心が無いのであれば、それはすなわち安心なのではないか。」と諭しました。慧可は、「不安即安心」の境地を悟ったのでした。
雲に包まれたような話ですが、私たちは、実体のない、過去の後悔、どうなるかわからない将来への不安…、そんなものに心を悩まされているのではないでしょうか。
特に受験生は、いよいよ始まる受験を前に、あれこれ悩み、勉強が進まないと言います。そういう生徒の話を聞くと、ほぼ全員が、実体のない不安を作り、悩んでいました。そんな時は、「受験って、単純なもの。一生懸命頑張れば道は開かれるし、やらなければ閉ざされる。君には素晴らしい講師が付いているのだから、悩み考えて足を止めるのではなく、とにかく毎日歩んでいなさい。」と話します。
「過去はもう存在しない。未来はまだ来ない。現在という止まった時はない。生きられるのは、今この瞬間しかない。」のです。