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引退試合
2017/09/26(火)
さて、9月24日に、ホークス、メジャーリーグと活躍してきた、ロッテマリーンズの井口資仁選手の引退試合が行われました。1打席目は、火の出るような痛烈なレフト前ヒット。とても今日で引退する打者の打球ではありませんでした。そして、1対3でリードされた9回、増井投手の149キロの速球を振り抜き、バックスクリーン横に入る同点ホームランを打ちました。この試合を見た観客の誰もが、「引退するのはもったいない」と思ったことでしょう。確かに、選手生活最後の試合で、このように活躍する選手は、長嶋茂雄選手を除けばほとんど記憶がありません。
しかし、この結果には秘密ありました。井口選手は、引退表明後、一軍登録抹消後、8月29日以降、ずっと2軍の本拠地であるロッテ浦和球場で、これから活躍するであろう2軍選手の練習の邪魔にならないよう、毎日7時半に球場に入り、9時まで、この引退試合のためだけに、黙々とキャッチボールや打撃練習を行ったそうです。
人々は、華々しい結果のみを見て、「凄い。びっくり。もったいない。」などと言うけれど、その結果を出すには、人には見せない積み重ねの努力があるのです。まさに、この生涯最後の試合に出場するだけのために。
「努力は正直。努力は裏切らない。」そして、努力を続けることのできる本物の人のみに、神様はご褒美を与えるのだと思います。「続けば本物になる。本物は続く。」